9:「消費者」の使命・役割とは

     消費者が自らの安全を確保するために、企業に情報公開を望むのであれば、
    もちろん果たすべき役割があります。
    それは、「企業にうそをつかせない」土壌を作るための行動を積み重ねていくことにほかなりません。
    企業を育てることが可能なのは、消費者なのです。

     企業も人間の集まりである限り、間違いが100%起こらないとは言い切れません。
    起きてしまった間違いをうそで隠そうとすることが大きな不祥事につながり、
    消費者の不利益も一層拡大していきます。しかし消費者の側が、
    企業の「間違いを謙虚に受け止め、適切に情報提供・開示し、改善する姿勢」をきちんと
    評価するようになれば、企業も隠したり、うそをついたりすることなく、
    消費者利益に適った情報開示を積極的に行えるようになるはずです。

     また、消費者として各種情報に関心を持ち、「知る権利」を積極的かつ正当に行使する姿勢も重要です。
    企業からの情報提供が分かりづらい、また不十分な場合に、
    その旨を意思表示して必要な情報提供を求めたり、企業・マスコミ・行政・専門家などが消費者に向けて
    発信する情報の中から「正しい情報」「役立つ情報」を選び取り、
    正しく判断・行動したりすることの積み重ねが、企業の適切な情報開示の姿勢を育てることとなり、
    結果的には消費者利益にも繋がっていくこととなります。



  
10:企業と消費者「情報をめぐるWIN−WINの関係」第一歩へ
   
     さて、以上の提案事項が実現されていくと、状況はどう変わっていくでしょう。
  
     消費者は、企業が包み隠さず情報を提供してくれることにより、企業を信頼でき、
    安全な毎日を過ごせるようになります。そして消費者からの信頼を獲得し、
    支持を得ることは、企業としては利益につながっていきます。
    そして、より積極的な情報発信をしていき、また消費者の信頼を得るという
    グッドサイクルが生まれていきます。この関係性こそ、
    企業と消費者の情報をめぐるWIN−WINへの第一歩といえるのではないでしょうか。