第１回compass学習会　「コンプライアンス経営、わが社の取組み　～雪印乳業の場合～」
　　
　　

　　　第1回compass学習会（2003年6月6日）雪印乳業の企業倫理室長をお招きしてお話を伺いました。
　
　　　　雪印乳業では2003年1月に自主行動基準を策定し、公表しています。
　　　内閣府国民生活審議会消費者政策部会の
　　　「消費者に信頼される事業者となるために－自主行動基準の指針－」に沿った第1号とも言われています。

　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　＜企業倫理室長　岡田佳男氏＞　　　　　　　　　　　　　　　　＜compass代表　古谷由紀子＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＊　当日お話いただいた内容は下記の通りです　＊

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　講演内容　

Ⅰ.　雪印乳業食中毒事件（平成12年6月27日発生）のあらましと消費者対応状況について

Ⅱ.　食中毒事件後の施策について

　　　1. 品質体制の強化…＊商品安全監査室設置
　　　　　＊ 検査体制の充実強化
　　　　　＊ 食品衛生研究所の設立
　　　　　＊お客様センターの設立
　　　2. 企業風土の改革…＊経営詰問委員会の設置
　　　　　＊ 『雪印企業行動憲章2001』　『雪印企業行動指針』の制定
　　　3.お客さま接点活動の開始

Ⅲ.　雪印食品牛肉偽装事件（平成14年1月23日発生）について

Ⅳ.　2度の事件を踏まえた新生雪印乳業の取組について
　　　1. 企業体質の変革…＊『お客様モニター活動』　『生産者との交流』　『工場の開放』の導入
　　　2. 企業倫理の徹底…＊社外取締役の招聘
　　　　　＊ 企業倫理委員会の設置
　　　　　＊ 企業倫理委員会からの提言
　　　　　＊ 危機管理体制の整備
　　　　　＊ 企業倫理ホットラインの設置

Ⅴ.　透明性のある経営を目指した取組について
　　1. 新企業理念・ビジョンの策定…雪印乳業の原点となる価値観を明確にし、公表する
　　2. 雪印乳業行動基準…理念を実現するための行動の基準
　　　　　＊雪印企業行動憲章の見直し
　　　　　＊ 行動基準策定のコンセプト
　　　　　＊ 行動基準策定の経緯
　　　　　＊ 行動基準の構成と特徴
　　　　　＊ 行動基準定着に向けて

Ⅵ.　質疑応答
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　
　　学習会に参加された方からは、以下のようなご意見，ご感想，メッセージが寄せられました　
　　　　　アンケートにご協力いただきました参加者の皆様に、心より御礼申し上げます。

　　＊岡田室長のお話が誠意にあふれており、具体的な事例・質疑応答も良かった。
　
　　＊ 活動に直接担当した方の生の声を聞けて良かった。

　　＊ 以前から興味のあった雪印社の話が聞け、
　　　　また如何に再建が進みつつあるかを知ることができ、うらやましく思った。

　　＊ 自主行動基準策定の参考になった。

　　＊ 企業倫理の取り組みに参考になる点が多かった。

　　＊ 参加者の意識の高さを感じた。

　　＊ ぜひ、以前の元気な雪印に戻って欲しいと願っている。
　　　　そのためにも行動基準が守られる事を強く希望する。/応援している。

　　＊ 悪夢のような事件による信頼失墜から回復を目指して実施されている改革の内容や
　　　　プロセスを全て開示されていることに対し、敬意を表する。

　　＊ 行動基準が企業理念達成のための協力で有効な土台になるであろう。
　　　　この一冊にまとまるまでの3年間の関係各位のご苦労・ご活動に敬意を表する。

　　＊ 企業イメージだけが風評で悪化してしまった部分があったであろう。
　　　　これからも良い商品、製品造りを通し、企業イメージUPを図っていくよう、
　　　　応援している。

　　＊ モニタリングに関してすばらしいと思う。

　　＊ 従業員は常に経営者、役員の姿勢を見て行動している。
　　　　トップを含め社員一丸となってがんばれ。

　　＊ 社員全員が守る行動基準、企業理念ホットラインが十分機能し、
　　　　信頼が取り戻せるようにがんばって欲しい。

　　＊ 事件以降、信頼回復の努力が世間に知られていないと思うことが残念である。
　　　　アピールしても良いのではないか。

　　＊ 再建に向けて/意識改革にがんばれ。

　　＊ 失われた信用回復には長時間の努力が必要であり、
　　　　道は厳しいが、がんばって欲しい。消費者の信用NO1になれ。

　　＊ 現場のエンパワーメントを重視する方向へ。

　　＊ 質問したかったが。社員はマニュアル通りに作業を行っていたと思う。
　　　　そのような人達にヒアリングをして、問題点が出てくるだろうか。